2015/08/09
Windows10 レビュー -開発者視点 -

Windows10のレビュー祭りになっていますが、少々物足りなく感じていました。
というのは利用者の観点が主なものであり、もっとニッチなものもあってよいかなと考え、
開発者の観点からレビューをしてみます。

とはいえ、リリース版のwin10に触れるのは初めてなので
まずは一般的な観点から。

win10と言えば、新ブラウザの"Edge"と復活したスタートメニュー。
私はIEが好きなのでIEはどこだと探しても、なんとスタートメニューには無いのです。




実際には"C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe"に存在するので
これを直接実行すればいつものIEが使用できます。

スタートメニューは7までのメニューと8のメニューが統合されています。
右側のがごちゃっとしているので、全部消してみましょう。



すっきりしました。全部消すとライブタイルとやらのスペース分が縮まると思ったのですが
そのままでした。
で、消したのを元に戻そうとしたところ、戻しかたが分からない・・・。
コンテキストメニューすら表示されないのでどうにもしようがない。
通常、コンテキストメニューから追加ができるものだと思うのですが。

"すべてのアプリ"からはアプリケーション一覧が表示されますが、
これって、スマートフォンでの利用を意識したデザインですかね。
従来のデザインの方がいいなぁ。
ふと気になったのが、"スタートアップ"が存在しないこと。
OS起動時に自動起動するアプリはどうやって登録するのでしょうか?



こういう未知ものは無理しないで使い慣れたものを使えばよいので、
ClassicShellを導入してみました。
安心と信頼のデザインです。



デザインといえば、ようやくタイトルのデザインが元に戻りました。
アイコンが表示され、タイトルも左端に表示されるようになりました。
win8では中央に表示されて、かつ変更が出来ないようになっていたのは不思議です。

あとやたら閉じるボタンが大きく表示されていたのが慎ましいものになっています。
このあたりも好印象です。




だが、断る!


さらに親しんだデザインに変・身!




さて、ウォーミングアップはこれくらいにして
開発者視点で切り込んでみましょうか。

1.自己署名ドライバが使えない

これはwin10に限った話ではなく、win8から受け継がれているのですが
オレオレ署名のドライバを通常環境で使用できませんでした。

すべてNGというわけではないようですが、
私が試したところではTruecryptという暗号化ディスクのドライバを改造して
自己署名を施したところ、OSのテストモードでは動作したのですが
テストモードを解除するとOSが起動しなくなりました。
一方、win7では問題なく動作しました。
オリジナルのtruecryptはwin10で動作するので、
セキュリティの観点からチェックが厳しくなっているのかも知れません。

しかし、テストモードで動作したならば通常モードでも問題なしというのが
"テスト"の意義だと思うのですがいったいどうなっているのやら。


2.かざぐるマウスとマウ筋Liteが不仲になる

マウ筋Liteで特権アプリケーションに対してジェスチャーを試みても
なぜか動作しませんでした。
具体的に挙げると、「タスクマネージャ」なんかがそうですね。

マウ筋ナビが反応しないことからマウ筋Liteへマウスの正しい情報が
伝わってないようです。

そこでVisualStudioで確認したところ、面白いことに
ボタンクリックイベントが全てマウス移動のイベントに置き換えられていました。
(念のためマウスの電源を切り、マウスをキーボードでエミュレートした状態で
行ったため、万一のマウス移動は発生しない状況で確認済み)

てっきりOSのバグかと疑いましたが、
かざぐるマウスを切るとその愉快な現象が無くなりました。

かざぐるマウスはソースが公開されず終了したため、内部はどうなっているのか
分かりませんが、状況を見る限りかざぐるマウスが影響していると言えるでしょう。
win7,8では発生しなかったため、win10とかざぐるマウスは相性が良くないようです。

誤解しないように補足しておきますが、
かざぐるマウス自体に問題があるとは言っていません。
純粋に私の環境において、新しいOSとの競合が起きていることを確認したという
だけにすぎません。
そもそもお気に入りのソフトなのでこの結果は残念に思っています。

そのようなこともあるので、
もしマウ筋Liteでなんらかの不具合が発生した場合、
ソフトウェアの問題と断定する前に
まずはマウスに影響する常駐ソフトをすべて切ってから確認すると
別の良い結果に変わるかも知れません。

正直、このようなケースは初めてで原因の解析に苦労させられました。
問題ない組み合わせでもOSが変わるとそうでないケースがあり得るというのは
理屈では分かりますが、実際目の当たりにするまで信じられませんでした。

え?、マウ筋Lite側でなんとかできないか、ですって?
「もちろんできますよ。…プロですから」
(コマンドー風に。某ゆかミラン大尉の影響を大いに受けています)

引用:【Minecraft】ゲリラクラフト 周囲に防衛線を築き地雷を張り巡らせるんだJ


ただし
かざぐるマウスのソースが手元にあれば、という無理難題を解決できればですが。


3.リモートデスクトップで接続すると、マウ筋Liteのジェスチャーが動作しなくなる!?

またマウ筋Liteに問題が!?
win10と仲良くないのかなーと再度困惑していました。

win7,8からwin10へリモートデスクトップ接続を行うと、
win10で動作しているマウ筋Liteのジェスチャーが効かなくなります。
マウ筋ナビを表示すると分かり易いのですが、一切ナビが反応しないのです。

もうかざぐるマウスは常駐させていないので、別の要因がありそうです。

もう衝動的に「動け!動けってんだよ!」(コマンドー風。ゆかミラン以下略)、と
筋肉修理したいところですが、あいにく物理的なものではないので無理です。

win10の挙動を観察したところ、
どうもアプリケーションに優しくないことをしていることが分かりました。

この問題は1.3.9版で解決したので、
マウ筋Liteユーザはそちらを利用してください。


4.オンスクリーンボリュームビューワーLiteが動作しない!?

win10に対応しているって言ったな!?
あれは嘘だw!

(コマンドー以下略)

…というのは嘘です。

ボリュームを変更するとOSVVLのエラーメッセージが出て異常終了しますが、
Win10に必要なライブラリ「.Net Framework 4」が無いために発生する問題です。
なので、ライブラリをインストールすると問題なく使用できます。
実際には.Net Framework3.5以降であれば良いので、3.5,4どちらでも構いません。

あれ?
ライブラリが無い場合は必要な旨を説明する通常のメッセージが
表示されるようにしていたんですが、なぜか動作しませんでしたね。

うーむ。いろいろwin10の仕様が8から変わっているなぁ。
これで4つ目だ。
結構中身が変わっているので、win10が普及するまでまだ時間がかかるだろうが
未開の地を切り開く勇者達(通称、人柱。当方もその一人?)がいずれ解決してくれるだろう。



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